日常の保守整備は、外部環境からの腐食防止と作動油の劣化による作動不良に対して行ってください。
・腐食に対する内部機構保護のため、部品の合わせ面には全てシールがしてありますが、外部露出部には定期的に下記の点に注意して防錆塗装を行ってください。
・作動油の劣化(ゴミ、酸化物等)により、スプール、ピストン等がスティックを起こすことがありますので、作動油の管理は充分に行ってください。
ねじサイズ | M4 | M5 | M6 | M8 | M10 | M12 | M14 | M16 |
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トルク[N・m] | 3.4 | 6.9 | 11.8 | 29.4 | 56.8 | 98.0 | 156.8 | 235.2 |
締付トルクの許容差は±15%とする。
現 象 | 原 因 | 処 置 |
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・レバーが固い ・レバーが動かない |
・スプール部に異物が混入している。 | ・分解・清掃によって異物を除去する。傷があれば修正する。 ・修正できない場合は交換する。 |
・締結ボルトの締め付け異常により、スプールが動かない。 | ||
・油が漏れる。 | ・Oリングが損傷している。 | ・Oリングを交換する。※1) |
・圧力が上がらない。 | ・リリーフ弁が作動している。 | ・リリーフ弁を調整する。 |
・パイロットリリーフ弁に異物が混入している。 | ・分解・清掃によって異物を除去する。傷があれば修正する。 ・修正できない場合は交換する。 |
|
・PCピストン部に異物が混入している。 | ||
・オリフィスに異物がつまっている。 | ||
・ハンチングする。 | ・負荷変動に対してPCピストンの反応が速い。 | ・オリフィス径を変更する。 |
現 象 | 原 因 | 処 置 |
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・不作動 | ・ピストンのゴミ噛み等によるロック | ・傷が有れば交換する。 |
・圧力が上がらない | ・ボールチェックがロック、或いは動きが悪く開いたままになっている | ・ボールチェック部を分解・清掃する |
・シート部からの油漏れ | ・Oリング損傷 | ・Oリングを交換する。※1) |
・慣性の大きな負荷を停止する時異音がする | ・リリーフの設定圧が高すぎる | ・適正圧力に設定する PC弁の設定圧より3MPa 高く設定する |
・設定圧付近で振動する | ・PC弁リリーフまたは他のリリーフ弁と共振している。 | ・リリーフ弁設定圧を再調整する。 |
現 象 | 原 因 | 処 置 |
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・ハンチングする。 | ・負荷変動に対してスプールの反応が速い。 | ・カンバラ絞り調整ネジを締め込む。 |
・巻き下げ時にカウンタバランス弁が作動せず自由落下する。 | ・スプール部に異物が混入している。 ・チェック部に異物が混入している。 ・パイロットラインに異物がある。 |
・分解・清掃によって異物を除去する。傷があれば修正する。 ・修正できない場合は交換する。 |
・油が漏れる。 | ・Oリングが損傷している。 | ・Oリングを交換する。※1) |
・巻き上げ時に異常圧が立ちアクチュエータが作動しない。 | ・チェック部に異物が混入している。 | ・分解・清掃によって異物を除去する。傷があれば修正する。 ・修正できない場合は交換する。 |
・巻き下げ時に異常圧が立ちアクチュエータが作動しない。 | ・パイロットラインが絞られ過ぎてスプールの作動が遅い。 | ・カンバラ絞り調整ネジを緩める。 |
PC操作弁の応答性は作動油粘度、操作弁Pポートへの流入油量、圧力等により影響を受けます。
この応答性はオリフィス穴径の変更により調整することができますが、大きくしすぎると油圧システムによってはハンチング発生の要因となりますので穴径は適切なものをご使用ください。P1ポート使用時には管路のエアー抜きを完全に行ってください。
MSVSS | -04 | -06 | -08 | -12 | -16 |
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オリフィス位置④ | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 |
オリフィス位置⑤ | φ0.6 | φ0.8 | φ1.0 | φ1.2 | φ1.2 |
MSVSP | -04 | -06 | -08 | -12 | -16 |
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オリフィス位置④ | φ0.5 | φ0.6 | φ0.8 | φ1.0 | φ1.0 |
オリフィス位置⑤ | φ0.5 | φ0.6 | φ0.8 | φ1.0 | φ1.0 |